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中央ニュース

2015/05/22

「施設カルテ」の運用開始 国交省

 国土交通省は、既存の官庁施設の修繕履歴などを蓄積する「施設カルテ」を作成し、各地方整備局などで運用を始めた。施設の修繕履歴、耐震性能、省エネ性能、劣化状況などを継続的に蓄積し、運用改善を図るとともに、大規模改修や設備機器更新などの企画・立案にも役立てる。カルテの活用でソフト・ハードの総合的な対策を講じ、施設の長寿命化を図る。
 完成後30年以上が経過した施設が増加し、大規模改修や設備機器の更新を行う必要性が高まっているが、十分な施設整備費の確保は難しい。施設カルテを施設の運用改善と施設整備の両面に活用し、各施設の長寿命化を図る狙いがある。
 対象施設は、国交省が整備した合同庁舎など約500施設・総延床面積約1000万平方b。まず、各地整などの担当者が施設の緒元情報などを「基本カルテ」、耐震性能・省エネ性能・ユニバーサルデザイン・劣化状況などを「性能カルテ」に入力する。このカルテに修繕履歴や日常の事故・故障情報、運用上の使い勝手の変更などの情報を順次追加していく。
 カルテに入力された情報を基に、施設運用上の改善、施設整備までの暫定措置などのソフト対策、機能確保のための改修、大型設備機器の更新、ライフラインなどの重要設備の更新といったハード対策を効率的に実施できるようにする。

提供:建通新聞社