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2016/01/21

技術者単価3・8%増 4年連続増加

 国土交通省は20日、直轄事業の業務委託の積算に使用する2016年度設計業務委託等技術者単価を発表した。全職種平均の技術者単価(基準日額)は前年度比3・8%増の3万5470円で4年連続の増加。単価の上昇が始まった12年度と比べ15・3%増加し、単価の下落傾向が始まった1997年度と比べると9割強まで回復した。技術者の職種別では、若年の技術者が従事することが多い測量業務の「測量助手」、設計業務の「技師」「技術員」の伸び率が高い。
 技術者単価(基準日額)は、所定労働時間内8時間当たりの▽基本給相当額▽諸手当▽賞与相当額▽事業主負担額―で構成。時間外の割増賃金などは、基準日額に割増対象賃金比を乗じて算出する。
 各業務の職階別の平均単価は、設計業務が3・9%増の4万3871円、測量業務が4・2%増の2万8460円、航空・船舶関係業務が2・7%増の3万2960円、地質業務が4・5%増の3万1733円。
 全職種平均の単価は12年度から15・3%増えたが、測量業務は25・5%増と平均を大きく上回った。測量業務は一時、単価が最も高かった1997年度の70%まで落ち込むなど下落幅が大きかったことが要因で、2016年度単価はピーク時の94%まで戻した。一方、地質業務の16年度単価は1997年度の104%とピーク時の単価を超えた。
 職種別では、測量業務の「測量助手」が前年度比9・4%増、設計業務の「技師」が5・3%増、「技術員」が5・5%増と大きく伸びた。各企業が若手職員を確保するため、初任給を引き上げたことが実勢に表れたものとみられる。
 このほか、職種別の伸び率が高かったのは、設計業務の「主任技術者」の6%増、測量業務の「測量補助員」の5・9%増、地質業務の「地質調査技師」の6・7%増など。航空・船舶関係の「操縦士」は前年度と同額だが、単価が前年度を下回った職種はなかった。
 16年度の技術者単価の適用日は2月1日で、入札締切が2月1日の業務から新単価で予定価格を積算する。2月1日までに入札の締め切りを迎え、旧単価で予定価格を積算した業務についても、契約後に新単価を適用する特例措置を昨年度に続き実施する。

提供:建通新聞社