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中央ニュース

2016/06/23

日建連 安全対策の徹底を要請

 日本建設業連合会(日建連、中村満義会長)は、公正で誠実な企業活動と安全対策を徹底するよう会員企業に要請した。全国8地区で開いた国土交通省との意見交換会で、空港施設の地盤改良の施工不良、新名神高速道路建設現場での重大事故など、会員企業が引き起こした事故・施工不良について、国交省から強い懸念が示されたことを受けた措置。中村会長は、同日の理事会後の会見で「真摯(しんし)に反省し、初心に帰って対策を講じるよう会員企業に強く求めたい」と話した。
 基礎杭工事問題に始まり、空港施設の地盤改良工事をめぐる施工不良と虚偽報告、新名神高速道路建設現場での橋桁の落下事故、東北地方の復興工事における死亡事故の多発など、会員企業が関わる施工不良や重大事故が頻発していることを受け、会員に文書で対策の徹底を要請した。
 中村会長は、新名神高速道路での橋桁落下事故について「死傷者が多数発生し、通行止めも生じた重大事故。第3者を巻き添えにする可能性もあった」と発言。会員企業に送付した文書では、無理な施工管理や安全対策が行われていないか、常識ある業務を行っているか点検するとともに、協力会社を強力に指導するよう求めた。
 中村会長はこの他、理事会後の会見で、会員各社の受注状況が3年連続で回復基調にあることについて触れ「過去の不採算工事の消化、適正価格での受注の徹底、資材・労務費の安定が主な要因」と分析。その上で「他産業と比べて依然として労働時間は長く、賃金も決して高いとは言えない」との認識を示し、担い手の確保・育成、生産性向上に引き続き取り組む姿勢を打ち出した。

提供:建通新聞社