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2016/12/02

CIM 試行業務が前年度2倍に

 国土交通省は、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の直轄事業における試行結果を明らかにした。2016年度は、調査設計でCIMを採用する試行業務が10月時点で前年度の2倍を超える34件に増加。試行工事も84件と、前年度実績を4割上回った。一方、試行に携わった受注者からは「ソフトの互換性に不安」「施工段階で3次元モデルを作成する際の費用負担の明確化」などを求める声も上がっている。
 国交省は、12年度から調査・設計業務、13年度から工事でCIMを試行している。16年度の試行は、調査設計業務を発注者指定型、工事を発注者指定型・受注者希望型で実施している。
 本格導入を来年度に控え、16年度は業務・工事のいずれも試行件数が増加した。調査・設計業務の試行は、検討・概略・予備設計で11件、詳細設計・修正設計で23件の合計34件で実施。工事では発注者指定の6件、受注者希望の78件の合計84件で試行している。累計では調査・設計業務が90件、工事が193件で試行したことになる。
 同省では、試行に携わった受発注者を対象に、16年度末までに策定するCIM導入ガイドラインの素案に対するアンケート調査も行った。受注者からは、設計・施工業者間のソフトの互換性、3次元モデルを施工段階で作成した際の費用負担などに不安を感じているとの声が寄せられた。また、受発注者双方から、ガイドラインの解説書や用語集の必要性を指摘する意見も挙がった。

提供:建通新聞社