トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2018/01/19

入契制度改善を支援 品確法浸透へ底上げ

 国土交通省は、2018年度から地方自治体の入札契約制度の改善を支援する。発注体制が脆弱(ぜいじゃく)で、制度改善が遅れている自治体に対し、同省が費用を負担して専門家を派遣。発注ロットや地域要件の見直し、施工時期の平準化に向けた発注計画の策定など、入札契約制度見直しを実務面で支援する。改正から4年が経過する品確法の趣旨がより現場に浸透するよう、地方の入札契約制度の底上げを図る。
 18年度当初予算案に「地方の入札契約改善推進事業」として、入札契約適正化法に基づく実態調査と合わせて9600万円を確保した。国交省は、14年度から多様な入札契約方式を導入する自治体を支援するモデル事業を実施している。前年度予算額を2600万円増額し、モデル事業の支援対象を入札契約制度の改善が立ち遅れた自治体に拡充する。
 具体的には、多様な入札契約方式(複数年契約、包括発注、ECI方式、CM方式など)を導入する自治体に加え、入札契約制度の改善を考えているものの、マンパワーやノウハウが不足している自治体を支援対象に追加。国交省が業務委託した建設コンサルタントなどを派遣し、地域の実情を踏まえた制度改善を提案する。
 例えば、施工時期の平準化に向けた発注計画を策定する意向のある自治体も支援対象になる。
 入札契約適正化法に基づく実態調査(17年3月31日時点)によると、施工時期を平準化するために債務負担行為を積極的に活用している自治体は442団体で、全体の24・7%にとどまる。債務負担行為に加え、余裕期間や繰り越し手続きを活用した、最適な発注計画の策定を支援する。
 各自治体に対する支援の成果は、入契法に基づく実態調査で把握する各自治体の入札契約制度の運用状況と合わせ、事例集やガイドラインとして集約。ガイドラインなどで支援対象以外の自治体にも成果を周知することで、品確法の趣旨を改めて各自治体に浸透させる。

提供:建通新聞社