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中央ニュース

2018/03/01

直轄の調査・設計 若手技術者の配置促進

 国土交通省は、直轄の調査・設計業務で試行している「若手技術者の配置を促す入札契約方式」の採用を拡大する。2017年度は全ての地方整備局が同方式を試行し、約200件の調査・設計業務に若手技術者を配置した。同省では、担い手の確保・育成を図るため、若手技術者の活躍の場をさらに増やす必要があるとして、18年度は全業務の1割に当たる約1000件の業務に同方式を採用したい考えだ。
 若手技術者の配置を促す入札契約方式は、若手の管理技術者をサポートするベテランの管理補助技術者を配置し、補助技術者の資格・実績を評価する「タイプT」、管理技術者に若手を配置した企業を加点する「タイプU」、管理技術者が一定の年齢以下であることを入札参加要件とする「タイプV」の3類型を試行。
 17年度は1383件の業務にいずれかのタイプを適用し、約200件の業務で若手技術者が配置された。受注者からは「技術力や地元対応などのスキルアップができた」「ベテラン技術者の負担軽減にもメリットがある」「若手技術者へのOJTを通じた技術継承として有効」といった肯定的な声が聞かれた。
 国交省はこうした声を踏まえ、対象業務を拡大する考えだが「社内のサポート体制を強化する必要があり、試行業務が増えると対応が困難になることも想定される」といった慎重な意見もあり、受注の過度な集中や競争性の確保に加え、各地域の若手技術者数にも配慮するため、試行としての位置付けは継続する。

提供:建通新聞社