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2018/12/03

財政投融資 高速4車線化に1兆円

 国土交通省は、財政投融資1兆1500億円を活用し、高速道路の暫定2車線対策と関西国際空港の防災対策を推進する方針を固めた。高速道路では、全国の暫定2車線区間の4車線化、新名神高速道の6車線化に財投1兆円を投入。台風21号で浸水被害を受けた関西国際空港には、護岸の嵩上げなどに1500億円を手当てする。
 11月30日、石井啓一国交相が財政投融資1兆1500億円を財務省に追加要求すると表明した。年末にまとまる2019年度の財政投融資計画に盛り込まれるよう、財務省と調整する。
 高速道路については、日本高速道路保有・債務返済機構に40年の超長期・固定の資金1兆円を供給する。現在の低金利環境を生かして金利負担を軽減し、高速道路会社に約7000億円の投資余力を生み出す。
 暫定2車線区間の4車線化にはこのうち5000億円を投じる。西日本豪雨の土砂災害で高速道路に通行止めが起きたことを教訓に、暫定2車線区間のうち土砂災害で被害を受ける危険のある約100`を4車線化する。残る2000億円は新名神高速道路のうち、亀山西JCT〜大津JCTの6車線化に配分する。
 一方、関西国際空港では、財政投融資1500億円で270億円の投資余力を生み出し、護岸の嵩上げ、排水機能の強化、電源設備の浸水対策を実施する。
 財政投融資は、国債の一つである財投債の発行で調達した資金を財源に、長期・低金利の資金を政策的に供給する。高速道路に対しては、18年度の財政投融資計画にも1兆5000億円を盛り込み、圏央道の暫定2車線区間の4車線化、東海環状道の整備、全国の高速道路の耐震化などを進めている。

提供:建通新聞社