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中央ニュース

2019/11/01

職長向け特別講習 能力評価を先行実施

 国土交通省は、11月3日から職長・中堅クラスの建設技能者向けに「マネジメントスキル向上特別講習」を全国で開催する。建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した「建設技能者の能力評価制度」の能力評価基準が認定された10職種(「とび」は近日中に認定)の職長らが対象で、先着5万人は受講者のレベル判定手数料とキャリアアップカードの更新手数料を全額免除する。「企業主催型」で特別講習を開く企業や協力会も11月22日まで募集する。
 特別講習では、職長・中堅クラスの技能者がマネジメント能力を高められるよう、映像教材を使って後進の指導、元請けとの調整、現場の働き方改革などを学んでもらう。国交省が委託した建設業振興基金が全国57会場(1日4回)で開催する予定で、参加希望者は振興基金HP(http://www.kensetsu-kikin.or.jp/tokuken/)から事前に申し込む必要がある。
 CCUSに技能者登録している受講者には、技能者を保有資格と就業履歴に応じて4段階で評価する「建設技能者の能力評価制度」のレベル判定の費用が免除される特典がある。講習でも、レベル判定の申請手続きの解説を盛り込んでいる他、行政書士の申請サポートを受けられる会場もある。
 現在、CCUSに登録した技能者のうち登録基幹技能者などの有資格者にはゴールドカード(レベル4相当)が配布されているが、それ以外の技能者にはホワイトカード(レベル1相当)が配布されている。
 レベル2(中堅技能者)とレベル3(職長)に当たる技能者が、ブルーとシルバーのカードを受け取るには、職種別の能力評価基準が認定され、各技能者が基準に応じたレベル判定を受ける必要がある。
 これまでに基準が認定された職種は、▽型枠▽鉄筋▽機械土工▽左官▽内装仕上▽防水▽切断穿孔▽建築大工▽サッシ・カーテンウォール―の9職種。近日中に基準が認定される「とび」も含めた10職種の技能者向けに講習を開き、先行してレベル判定を行う。受講後に配布される修了証をレベル判定の申請時に提出すれば、手数料は全額免除される。

「カードリーダーを無償貸与」

 特別講習は「企業主催型」として、企業・協力会が開催することもできる。自前で会場を確保し、原則100人以上の技能者を集めることなどを条件として、企業・協力会単位で特別講習を開く。企業主催型でも手数料の免除は受けられる。振興基金が11月22日まで公募している。
 企業主催型で特別講習を開く元請けが希望すれば、CCUSの就業履歴蓄積のために現場に設置するカードリーダーも無償で貸与する。無償貸与の期間中にCCUS活用の効果を検証するとともに、現場に入場する技能者にCCUS登録を働き掛けることを求める。

提供:建通新聞社