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2020/03/06

20年度の労災防止実施事項策定 建災防

 建設業労働災害防止協会(建災防、錢高一善会長)は、2020年度で3年目を迎える「第8次建設業労働災害防止5カ年計画」の目標達成に向けて、会員と協会が取り組むべき労働災害防止のための具体的な措置を取りまとめた「20年度建設業労働災害防止対策実施事項」を策定した。
 「第8次計画」では、第7次計画期間中の平均発生件数に対して死亡災害を15%以上、墜落・転落による死亡災害を15%以上それぞれ減少させる一方、休業4日以上の死傷災害についても17年の発生件数に対して5%以上減にするとの目標を掲げている。
 20年2月現在、19年の建設業における死亡者数(速報値)は過去最少の261人で、このうち墜落・転落災害による死亡災害は109人、前年同期比は26人(19・3%)減となっている。また、休業4日以上の死傷災害は1万4579人となっており、前年同期比も223人(1・5%)減少している。
 ただ、厚生労働省が19年2月に「労働安全衛生規則等」の一部を改正し、作業床を設けることが困難なところではフルハーネス型の墜落制止用器具を原則使用とする一方、フルハーネス型安全帯を使用する作業者への特別教育を義務化したにも関わらず、死亡災害の型別では墜落・転落災害が最も多いという状況は変わっていない。
 このため建災防は、20年も8月1日〜9月10日まで「墜落・転落災害撲滅キャンペーン」を実施する他、高所作業時における安全対策などについても法令の順守を促す。
 他方、建設業でも長時間労働の削減をはじめとする「働き方改革」の推進に加え、作業員の健康管理の強化などが求められていることから、「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」の実施とそれに基づく職場環境改善の取り組みの普及・促進に努める。
 また、「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(ニューコスモス)」と「コンパクトコスモス」の導入に
ついても積極的に働き掛けていく。

提供:建通新聞社