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中央ニュース

2020/06/11

定期点検 24年度から点検技術者資格

 国土交通省は、2024年度以降に道路橋などの定期点検を担う技術者に対し、点検技術者資格の保有を求める。道路橋の定期点検には19年度から人による「近接目視」だけでなく、ロボット技術や非破壊検査といった「点検支援技術」の活用が認められた。資格を保有する技術者が点検を担い、インフラの部位、損傷に応じて最適な技術を選択できるようにする。
 国交省は、14年度から橋梁とトンネルの点検・診断を5年に1度実施するよう道路管理者に義務付けている。当初は、人による近接目視による点検を求めていたが、橋梁・トンネルの定期点検が一巡した19年2月に定期点検要領を改正。2巡目の定期点検からは、点検業務の発注者が承諾すれば、画像計測、非破壊検査、モニタリング技術などの活用を一部で認めている。
 国交省は6月10日に開いた社会資本整備審議会の道路技術小委員会で、近接目視による点検とこれらの新技術を施設ごとに組み合わせ、定期点検のさらなる合理化を図る方向性を提示。点検支援技術として活用できる新技術をまとめた「性能カタログ」を拡充する方針を示した。
 その上で、2巡目の定期点検の結果も踏まえ、新技術を活用する判断基準を構造部材・部位・損傷ごとに整理。現在、定期点検は「知識と技能を有する者」が担うと規定されているが、24年度を初年度とする3巡目の定期点検からは、点検技術者資格を保有する技術者が定期点検を担い、近接目視と点検支援技術の中から最も適した手法を選択できるようにする。

提供:建通新聞社