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中央ニュース

2020/12/21

除雪の積算改善 少雪時の固定費を補填

国土交通省は、直轄工事の道路除雪工の積算方法を改善し、少雪時に受注者が負担する固定的な経費を予定価格に計上できるようにする。道路除雪工の受注者は、少雪の年でも待機作業員の人件費や除雪機械の維持修繕費などを負担する必要があり、2021年度からこうした固定費を発注者が負担できる積算を試行する。
 道路除雪工をめぐっては、作業員や除雪機械を確保する固定的な支出負担をカバーするため、保険商品の「天候デリバティブ」を活用した事例もあるが、十分に受注者の負担を補塡(ほてん)できてはいない。一方、豪雪地帯の地方自治体には、こうした固定費を補填できる積算を独自に導入する事例もある。
 特に19年度は全国的に記録的な少雪となり、一部の地域を除き除雪出来高が上がらない状況もあった。国交省は、降雪量にかかわらずに除雪体制を確保する必要があるとして、積算方法の改善を検討。20年度に豪雪地帯の過去30年間の降雪量と工事内容・金額を調査し、少雪時の道路除雪工の固定費を分析している。21年度に発注する一部の工事で、新たな積算手法を試行する。

提供:建通新聞社