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2021/03/17

CCUS 技能者登録80万人目標に

 国土交通省、建設業振興基金、建設業団体でつくる建設キャリアアップシステム(CCUS)運営協議会は3月16日に開いた総会で、2021年度の事業計画と収支計画を決定した。21年度は、技能者登録30万人(累計80万人)、事業者登録3万社(同10万社、一人親方除く)、就業履歴2000万件の実現を目指し、地方圏や2次以下の下請けの登録を促進。マッチングサイトや求人情報企業との連携、現場独自のポイント付与システムなど、新たな展開も検討するとした。
 国土交通省の青木由行不動産・建設経済局長は、2月に改訂した公共工事設計労務単価が新型コロナウイルスの特別措置を講じても1・2%の上昇にとどまったことに触れ、「CCUSは、賃金上昇の流れを一過性にしないという目的で構築されたもの。安値受注の体質を改善し、担い手を確保するためにもCCUSを業界に定着させる必要がある」などと話し、出席者に改めて協力を求めた。
 20年度末時点の登録実績の見込み(累計)は、技能者登録が50・7万人、事業者登録が7・6万社、就業履歴登録数が858万件といずれも目標を達成する。21年度も、昨年10月の料金改訂時に試算した低位推計に沿った登録目標の確実な達成を目指す。
 21年度の事業計画では、昨年9月の総会での申し合わせを踏まえ、▽2次以下の下請けの登録▽地方圏での事業者登録・技能者登録▽就業履歴登録を行う現場と就業履歴を蓄積する技能者の拡大▽小規模現場での活用―を進めるとした。
 具体的には、1次下請けを対象とした説明会を開いて2次以下の下請けの登録を促す他、現場運用に関する説明会も開催する。期間限定の認定登録機関を開設し、集中的に地方圏での登録を促進する。建退共の電子申請を簡素化するため、CCUSに登録された施工体制と作業員名簿の活用などを検討する。
 この他、マッチングサイトや求人情報企業との連携で、CCUSの登録を促進する。就業履歴情報をベースとして、技能者が現場独自のポイントを取得できるシステムの構築も検討する。
 21年度の収支計画には、次期システム更新費として3億5000万円を計上。当面は執行せず、利用者のメリットを向上させるシステムの機能拡張などに備え、資金を積み立てる。

提供:建通新聞社