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2021/04/20

2021年日本建築学会賞を決定

 日本建築学会は、2021年日本建築学会賞の受賞者を決定した。作品部門では、「島キッチン」(香川県)、「上勝ゼロ・ウェイストセンター」(徳島県)、「京都市美術館」(京都市)の3作品を選定。技術部門では、竹中工務店の「電力線通信を用いた建設現場ICTインフラ構築技術の開発と展開」を選んだ。
 作品部門を受賞した島キッチンは、安部良アトリエ一級建築士事務所代表の安部良氏が手掛けた。10年の瀬戸内国際芸術祭の参加作品として、観光客に食事と休息の場所を提供する施設として利用された。
 中村拓志&NAP建築設計事務所の中村拓志氏、山田憲明構造設計事務所代表取締役の山田憲明氏による上勝ゼロ・ウェイストセンターは、ゴミ・土木残土で埋め立てた造成地に建設されたゴミステーションで、エコツーリズムの拠点となる多機能施設としても利用されている。京都市美術館は、西澤徹夫建築事務所の西澤徹夫氏とAS代表取締役の青木淳氏の作品。平安神宮へ向かう都市軸から望むメーンファザードを活かしつつ、動線や空間世界を一新したところが評価された。
 技術部門では、応募10件の中から竹中工務店の「電力線通信を用いた建設現場ICTインフラ構築技術の開発と展開」の1件を選定。通信キャリアの電波が弱い建設現場でもICT技術を活用できるよう、現場に敷設されている仮設電力線を利用して簡易に通信インフラを構築した。
 21年の日本建築学会大賞は、東京大学名誉教授の香山壽夫氏、名古屋大学名誉教授の松井徹哉氏、東京大学名誉教授の安岡正人氏が受賞した。

提供:建通新聞社