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2021/08/02

下請代金は現金払いで ガイドラインを改訂

 国土交通省は、元請け(親事業者)による下請け代金の支払いを、できる限り現金払いとするよう、呼び掛けている。手形の場合は、現金化にかかる手数料などの費用を下請け事業者の負担としないこと、手形期間を60日以内とすることも求める。中小企業庁などが3月に整理した「下請代金の支払い手段について」を踏まえ、建設業法令順守ガイドラインを改訂。7月30日付で公共発注機関や民間の主要団体に要請した。
 中小企業庁では2016年に、親事業者に対して現金払いなどによる下請け代金支払いの適正化を要請したが、依然として、多くの企業が手形を利用している実態がある。こうした状況を踏まえ、今年3月に旧通達を見直し、再度、関係団体に通達した。手形期間が十分に短縮されていないこと、現金化する際の手数料などの費用が多くの場合、下請け事業者の負担になっており、結果として、額面通りの現金を下請け事業者が受領(じゅりょう)できていないことを問題視している。
 財務省の調査によると、支払手形の残高は、1990年度の107兆円をピークに減少し、2019年度には25兆円となった。しかし、ここ数年はほぼ下げ止まっており、若干の上昇傾向も見られる。特に卸・小売、製造、建設の3業種で多用されてきた。
 国交省が改訂した建設業法令順守ガイドラインでは、下請け代金の支払い手段について▽できる限り現金によるものとする▽手形の現金化にかかる割引料などのコストを下請け事業者の負担とすることのないよう、同コストを勘案した下請け代金の額を、親事業者と下請け事業者で十分協議して決定する▽手形期間は60日以内とする―ことが新たに書き込まれた。
 割引料などのコストの協議については、親事業者には下請け事業者から最近の割引料などの実績を聞き取った上で、協議に臨むよう求める。
 また、約束手形の利用廃止に向けて、前金払などの充実、振込・電子記録債権への移行、手形サイトの短縮を進めるよう、留意しなければならないともした。
 政府は6月に閣議決定した「成長戦略実行計画」で、約束手形の利用廃止に向けた取り組みを進める方針を示していた。
 この他、国交省では「発注者・受注者間における建設業法令順守ガイドライン」も同様に改訂。要請内容は、新型コロナウイルスによる経済状況を踏まえつつ、3年をめどに可能な限り速やかに実施することとした。

提供:建通新聞社