トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2021/09/14

大手建設会社 コロナ禍も投資継続

 国土交通省は、建設業活動実態調査の2020年調査結果をまとめた。これによると、大手建設会社の設備投資額は前年比22・4%増の4051億円となり、6年連続で増加した。研究所の建物や、社屋などの業務用土地・建物への設備投資で二桁の伸び率となるなど、コロナ禍の中でも順調に投資が続いていることが分かった。
 同調査は、大手建設会社53社(総合建設業33社、設備工事業20社)を対象に、直近の決算期末または決算期間内の企業活動の実態を調査。建設業の今後の在り方や新しい構造改善の方向性を検討するための基礎資料としている。
 20年の合計の設備投資額は4051億円(前年比22・4%増)だった。分野別にみると、「その他の設備投資(業務用土地・建物など)」が22・7%増の3744億円、「研究所」が23・5%増の276億円、「資機材センター」が1・7%増の31億円と増加。一方で「情報センター」への設備投資は5400万円で89・2%の減少となった。
 「その他の設備投資」の主な内訳では、社屋などの業務用土地・建物が20・9%増の923億円、情報システム関連設備が86・3%増の131億円と、ともに大きく増加した。
 「研究所」では、建物と工具器具など備品への投資が大半を占めた。

◇従業員数は7年連続増◇

 設備投資以外の結果を見ると、国内売上高の総額は3・5%増の16兆8148億円で9年連続の増加となった。土木建築工事が12兆5937億円(2・5%増)、設備工事が3兆6207億円(7・5%増)。海外建設事業の契約金額は総額2兆5066億円で前年比4・4%増となり、3年連続で増加。海外に展開している会社は47社あった。
 大手建設会社の常時従業員数は1・8%増の17万7141人となり、7年連続で増えた。総合建設業は1・6%増の11万5073人、設備工事業は2・2%増の6万2068人となった。
 職種別では、事務職が0・4%増の3万9474人、技術職(設計・積算、施工管理・監督、研究、技術系営業など)が2・1%増の12万0946人、技能職(現場労働者)が3・3%増の1万4755人と、その他を含め全職種で増加した。

提供:建通新聞社