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中央ニュース

2022/09/15

企業に人権尊重指針 政府調達での活用も

 政府は9月13日、企業向けの「人権尊重のためのガイドライン」を決めた。資材調達から最終的な成果物の提供まで、事業活動の各段階で関わる関係者の権利を守るため、企業に人権方針の策定やデュー・デリジェンス(事前調査)を求めている。ガイドラインに沿った企業の取り組みを後押しするため、政府調達の中でインセンティブを設けることも検討する。
 法的拘束力はないが、日本で事業活動を行う全ての企業にガイドラインに沿った人権尊重の取り組みを促す。企業のサプライチェーン全体を対象としているため、自社だけでなくグループ会社や資材などの取引先、下請けを含めて人権侵害の防止に努めなくてはならない。
 このため、企業のトップが関与した人権方針の策定・公表を求める。事業活動全般にわたって人権侵害のリスク、内容、範囲などの調査が必要とした。
 具体的な人権侵害の内容としては、強制労働や児童労働、雇用・職業における差別などを列挙。技能実習生など特に弱い立場にある人を例に挙げ、配慮するよう促している。
 ただし、人権尊重のためとはいえ、他社に一方的に過大な負担を負わせれば、下請法や独占禁止法に抵触する恐れもある。ガイドラインでは、取引先と十分に情報・意見交換を行う必要があるとした。
 13日の関係府省庁連絡会議では、中谷元総理大臣補佐官が、企業による人権尊重の取り組みを政府調達で後押しする方策について議論を求めた。国土交通省でもこれを踏まえ、丁寧な制度設計となるよう検討を重ねていく考えだ。

提供:建通新聞社