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中央ニュース

2023/03/01

現場の朝礼や後片付け 歩掛に反映

 国土交通省は、直轄土木工事・業務の積算基準などの改定で、2023年度から適用する新基準や取り組みをまとめた。週休2日の施策パッケージ以外では、時間外労働規制の適用に向けた工事積算の適正化や、大規模災害被災地での復興係数の見直し、土木工事標準歩掛と施工パッケージ単価の新規制定などを行う。
 工事積算の適正化では、朝礼や準備体操、後片付けなども就業時間に含まれるものとし、標準歩掛に反映していく。資材基地からの移動時間については実態調査を実施し、23年度に積算方法の検討に入る。
 間接工事費を補正する大規模災害被災地での復興係数は、東北の被災3県のうち、岩手、宮城の2県で共通仮設費を1・5%から1・3%へ、現場管理費を1・2%から1・1%へ変更する。福島については復興が途上であり、地域の実情も考慮する必要があるとし、現行係数のままとする。
 土木工事の標準歩掛では、「浚渫工(バックホウ浚渫)(ICT)」「砂防土砂仮締切・砂防大型土のう仮締切」「橋梁検査路架設工」の3工種を新たに制定した。施工パッケージ単価は、「現場発生および支給品費」「モルタル練工」「排水構造物工(ヒューム管)」を新設した。
 ICT施工では、当面、3次元出来形管理、3次元データ納品などの経費について、補正係数による金額と見積金額を比較し、より実態に即した費用を計上する運用に取り組む。
 この他、鋼橋製作工や電気通信工事の歩掛も現場の実態を踏まえて改定する。
 設計業務では、橋梁の予備設計と詳細設計、調査・計画業務、点検業務の標準歩掛などを一部改定する。

提供:建通新聞社