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2023/07/07

地域高規格道路 計画策定プロセス見直しへ

 国土交通省は、高規格道路の計画策定プロセスを見直し、高規格幹線道路と地域高規格道路の計画策定の手続きを、「高規格道路」として統一する形で整理する。今夏中に新たな広域道路ネットワークの在り方をまとめ、国土幹線道路部会などでさらに検討を進める。
 高規格幹線道路は、全国的な自動車交通網と定義される。高速自動車道、高速自動車道に並行する自動車専用道、自動車専用道の三つが該当する。1987年度から路線指定が始まった。一方、地域高規格道路は、高規格幹線道路と一体で地域構造を強化する道路と位置付けられている。指定は94年度からで、高規格幹線道路と地域高規格道路では計画策定の手続きが異なる。
 一方で、新たな国土形成計画では、国土の基本構想として「シームレスな拠点連結型国土」の形成がうたわれており、全国的な回廊ネットワークや日本中央回廊、地域生活圏など、それぞれの階層に必要な道路ネットワークを一体的に捉えていくことが重要とされた。
 そこで国交省は、高規格幹線道路の計画路線約1万4000`と、地域高規格道路の約1万`(候補路線も含む)の合計約2万4000`を一体的な道路ネットワークとして、「高規格道路」(時速60`以上)と位置付けた上で、路線のスクラップ・アンド・ビルドを考えていくこととした=図@。
 これに伴い、高規格幹線道路と地域高規格道路でそれぞれ異なっている計画策定の手続きを「高規格道路の手続き」として統一する。その中で、新たに「高速自動車道」と「高速自動車道以外」の二つに分け、手続きの流れを明示する=図A。
 高速自動車道以外は、高速自動車道に並行する自動車専用道、自動車専用道、地域高規格道路が対象となる。
 地域高規格道路については、これまで基本計画と整備計画を局長決定としてきたが、大臣決定とする。計画策定に当たっては、学識経験者と関係自治体の意見聴取を実施し、透明性・公正性・妥当性を確保する。
 基本計画では、▽路線名▽区間の起終点▽概略延長▽ルート中の主な市町村名▽標準車線数▽設計速度―、整備計画では、さらに▽種級区分▽幅員▽連結位置・連結予定施設▽概算工事費▽事業主体―を記載することとした。

提供:建通新聞社