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2023/07/11

G7都市大臣会合「香川・高松原則」を発表

 G7都市大臣会合が7月7〜9日、高松市で開かれ、「ネットゼロ・レジリエンス」「インクルーシブ」「デジタル」の三つをテーマに議論を交わした。持続可能な都市の実現という目標を共有し、地方公共団体や市民社会、民間セクターや全ての国と協働することの重要性を示した「香川・高松原則」を発表した。斉藤鉄夫国土交通相は「参加者から現在の都市の抱える課題について、さまざまな角度から問題提起いただき、その解決に向けた各国の取り組みが紹介され、G7としての方向性について共有することができた」と成果を強調した。
 今回のテーマのうち、ネットゼロ・レジリエンスについては、都市の緑地確保に向けた市場環境整備の重要性や持続可能な都市構造への転換、都市でのエネルギー利用の効率化などによる災害や気候変動に対するレジリエンスの強化について議論した。
 インクルーシブでは、誰もが暮らしやすくアクセスしやすい都市や、多様性のある地域コミュニティー形成の推進、地方都市・大都市が包括的に成長することの重要性を確認した。
 デジタルでは、データの収集・標準化・オープン化やユースケース開発の重要性を確認する一方、誰もがデジタル化の恩恵を受け入れられるよう、「デジタル・ディバイド」(情報格差)への対応や人材育成を推進すること、G7以外への国に対し知見の共有を進めること、都市のデジタル化がいかに「人間中心の都市」を可能にし、グリーン化に向けた移行を促進するかなどについて協議した。
 都市大臣会合は昨年初めてドイツで開催され、今回が2回目。参加国は日本の他にカナダ、米国、ドイツ、イタリア、英国、フランス、EUに加え、オブザーバーとして国連人間居住計画(ハビタット)、経済協力開発機構(OECD)、G7の都市連合で構成される「Urban7」(U7)が入った。会合では2024年に3度目の会合をイタリアで開催する意向も示された。

提供:建通新聞社