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2023/12/06

外国人建設未来賞 初の受賞者決定

 国土交通省が本年度に新たに創設した「外国人材とつくる建設未来賞」で、初となる受賞者・受賞企業が決まった。同賞は、外国人建設技能者部門の「優秀外国人建設技能者賞」と、受け入れ企業・団体部門の「外国人材育成賞」「事業展開賞」の2部門3賞からなり、受賞者は総勢7人・延べ9社となった。いずれも国土交通大臣表彰とし、応募があった約70件の中から選定した。表彰式は12月20日に東京都内で開く。
 3賞のうち、優秀外国人建設技能者賞は、1・2号特定技能外国人のいずれかで、応募者が企業、専門工事業団体、外国人本人であることを条件に公募。菅原設備(愛知県)や中鉄(大阪府)などに所属する外国人7人が受賞した。いずれの受賞者も技能・経験、現場のマネジメント能力に優れ、日本語が堪能な上、日本人技能者への指導も行っていたという。また、地域の行事にも積極的に参加するなど、地域社会との共生といった観点からも高い評価を得た。
 外国人材育成賞は、1・2号特定技能外国人のいずれかを雇用し、技能訓練を直接提供している企業、専門工事業団体などから公募。菅原設備、中鉄、兼藤(東京都)など5社が受賞。事業展開賞は、外国人建設技能者を雇用したことがあり、2019年4月1日以降に当該外国人建設技能者の活用・連携により事業領域を拡大した企業から公募し、4社が受賞した。
 このうち事業展開賞では、外国人技能者の雇用をきっかけに、当該外国人の母国に支店を設置し、現地で事業を始めたり、外国人向けの技能などの教育ソフトウエアを開発し、他社に販売したりするといった活動を評価。受賞企業の多くが、清掃など地域のボランティア活動に積極的に参加したり、文化交流イベントを自ら開催したりもしていた。
 新たな表彰制度は、旧「優秀外国人建設就労者表彰」を一新する形で創設。旧表彰に引き続き、建設技能の習得に熱心な外国人本人を表彰(優秀外国人建設技能者賞)する他、外国人を育成した企業を表彰する外国人材育成賞と、育成した外国人材との関わりをきっかけに、新事業の展開につなげた企業を表彰する事業展開賞を新たに設けた。
 さらに、不動産・建設経済局長表彰から国土交通大臣表彰への表彰制度の格上げも図った。

提供:建通新聞社