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2024/02/14

外国人「育成就労」創設へ 政府が対応方針決定

 政府は、外国人技能実習制度を見直し、人手不足分野の人材確保・育成という目的を明確化した「育成就労制度」を創設する方針を2月9日の関係閣僚会議で決めた。3年間の就労期間により特定技能1号に移行できる人材を育てる。就労者本人の意向で受け入れ先を変える転籍も現行より柔軟に認める。
 岸田文雄首相は方針の決定に当たり、「外国人から選ばれる国になるという観点に立って、技能実習制度と特定技能制度の見直しに向けた作業を進める」と述べ、今国会への法案提出に向けた作業を急ぐよう指示した。
 新制度では外国人の日本語能力の確保対策を強化する。外国人の受け入れ機関が日本語教育の支援に取り組むインセンティブを設ける他、日本語に関する新たな試験の導入、受験機会の確保策を検討。就労開始前には日本語能力試験N5相当の合格または受講、特定技能1号への移行時にはN4相当の合格を求める。
 「やむを得ない事情」による転籍を柔軟化するとともに、本人の意向による転籍も同一機関での1〜2年の就労、一定の日本語能力などを要件として認める。就労期間や日本語能力の水準は産業分野ごとに決める。転籍前の受け入れ機関が負担した初期費用の補填(ほてん)策も講じる。
 外国人技能実習機構は外国人育成就労機構に改組し、特定技能外国人への相談援助も担わせる。監督指導や支援・保護機能も強化する。

提供:建通新聞社