トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2025/06/10

海外建設受注2.6兆円 過去最高を更新

 海外建設協会(海建協、佐々木正人会長)のまとめによると、会員企業の2024年度海外建設受注は前年度比12・6%増の2兆5808億1700万円となり、2年連続で過去最高を更新した。受注実績が前年度を上回るのは20年度から4年連続となる。受注実績の大きいアジアと北米の伸びが全体の受注額をけん引した。
 調査対象は、会員企業が海外で受注した1件1000万円以上の工事。海外建設受注の内訳は、本邦法人の受注額が67・8%増の6917億0600万円(407件)、現地法人が0・4%増の1兆8891億1100万円(1255件)となり、本邦法人のウエートが前年度よりも高くなっている。
 海外建設受注は、20年度に新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、大きく落ち込んだが、21年度から回復基調に入り、22年度にコロナ前の水準に回復。翌23年度に調査開始以降で最高となり、24年度はさらに受注額を伸ばした。受注額ベースでは12・6%の増加だが、案件の大型化が進んだため、件数ベースでは10・3%減少している。
 地域別の受注実績を見ると、受注額の最も大きいアジアが39・1%増の1兆4263億8400万円となり、全体の受注額の55・3%を占めた。次いで受注額が大きい北米も16・3%増の9161億4800万円と二桁の伸びとなっている。
 受注額上位の国・地域は、米国(8898億円)、シンガポール(4914億円)、台湾(2702億円)と、上位3カ国・地域は前年度と変わらず、いずれも前年度より受注額が伸びた。米国では下水道工事、シンガポールは工場、台湾は地下鉄などで大型工事の受注があった。
 海建協によると、25年度もアジア、北米で会員企業の受注が見込まれ、会員企業の海外建設受注は伸びる見通しだという。

提供:建通新聞社