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2026/02/26

修習技術者に自己研さん促す 技術士目指す若年層に新制度

 労働者の高齢化が著しく進む建設業では、担い手となる若年層を確保するだけでなく、業界全体で若年層を育成し、技術を適正に承継しなければならない。日本技術士会は、「技術分野のスペシャリスト」と呼ばれる技術士を目指す技術士補や修習技術者を対象とした「初期専門能力開発(IPD)制度」を3月下旬から始め、知識・技術の修得機会の創出と生涯にわたるキャリア形成を支援する。
 IPD制度では、技術士第2次試験の前段階から、技術士に必要な資質能力を高める活動を促し、そのプロセスを記録・可視化する。技術者の育成環境を整備し、技術士資格の早期取得を目指す若年層を対象とする新制度で、技術士の資格取得者を対象とする従来のCPD制度とは異なる。
 3月から始まるIPD制度では、技術士第1次試験に合格した修習技術者や技術士補、JABEE(日本技術者認定機構)認定を受けた技術者教育プログラムを修了した者を対象とし、将来的には技術士を目指す全ての者を対象とする。
 IPD制度の利用者は、能力向上に充てた実績を「IPD時間」として積み上げる。講習会の受講やeラーニングへの参加、社内研修、学協会活動、論文発表、自己学習などの活動をIPD時間に換算し、年間20IPD時間以上の継続的な研さんを促す。日本技術士会は、50IPD時間が修習技術者のキャリア形成に最適と推奨している。
 実績管理は日本技術士会のホームページに設ける「Et―IPDシステム」で行う。日本技術士会の会員でなくても利用できる。修習技術者が自ら活動内容を登録し、日本技術士会の審査後、実績簿や証明書を能力形成の履歴として外部に示せる仕組みとなっている。関係学協会が修習技術者に発行したCPD実績をIPD実績として登録することも可能で、若手段階のIPDから資格取得後のCPDまで、一貫した生涯研さん体制を構築する。
 日本技術士会は、実績簿や証明書の利用について、「現時点では、IPD制度利用者へのインセンティブは少ない」とした一方で、IPD制度の導入が広がれば、「将来的に、IPDの記録を技術士第2次試験の能力評価資料として活用できるかもしれない。26年度以降に検討したい」と話す。26年度以降、インセンティブ向上に向けた検討を進める。

提供:建通新聞社