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2026/03/13

下水道法等改正案 改築・点検 大都市が代行 人材、予算最適化へ広域連携

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を踏まえた下水道法・道路法の改正内容が明らかになった。市町村管理の公共下水道を都道府県が管理できる特例や、点検・修繕・改築を大都市など余力ある地方自治体が代行できる制度を整備。広域連携により、限りある人材・予算の活用を最適化する。公共工事を受注する建設業者にとっては、発注の主体や仕組みの変化にもつながりそうだ。
 八潮市で発生した道路陥没事故を受け、法律の目的に「下水道の基盤の強化」を明記し、国の基本方針を創設する。公共下水道の管理は本来、市町村が担うが、施設の老朽化や技術職員不足、人口減少に伴う収支悪化に直面している。整備・管理の基盤を強化するため、複数の下水道管理者による広域連携を推進する方針を打ち出した。
 具体的には、都道府県が広域連携推進計画を策定する制度を創設する。公共下水道を都道府県や一部事務組合が管理できる特例や、協議によって点検・修繕・改築を他自治体が代行できる整備も整備。災害や事故が発生した際は、都道府県が公共下水道の復旧工事を代行できるようにする。災害時の関係者連携の責務も明確化する。改築資金確保に向け、下水道使用料の算定に関する考え方も整理する。
 人口減少のさらなる進展を見据え、下水道区域の見直しに関する規定を整備する。これまで汚水を管路で処理場に集めて対応していた集合処理から、住戸ごとの浄化槽による個別処理に転換するイメージだ。
 管路の老朽化を確実に把握して対応するための方策も制度化する。管路の安全性を評価する診断基準を法制化し、政令で定める点検頻度・方法の基準も見直す。下水道管理者は診断結果など維持管理状況を公表する。
 下水道の戦略的な再構築も促す。点検や改築、災害時の応急措置の容易さを考慮した構造とすることを原則化。管理者による計画的な改築と、収支見通しの公表も規定する。
 道路法も合わせて改正し、道路下にある下水道の安全性を確保する。路面下空洞調査など下水道の点検に際して道路管理者の協力が必要な事項を下水道の事業計画に位置付ける。
 道路法改正案では、下水道以外の電力・通信といった地下インフラを含めた適正管理についても定める。道路空間の占用者と管理者の間で「占用物件等維持修繕協定」を締結し、連携して点検・修繕を行える制度を創設する。
 道路の地下にインフラを敷設する際などに必要になる占用許可申請書に、占用物件の維持管理に関する事項を追加。占用物件を埋設する際は、工事完了時の竣工図などの提出を義務付け、適切な管理を担保する。

提供:建通新聞社