国土交通省は、中東情勢の悪化に伴って資機材価格やエネルギーコストの上昇が懸念されていることを受け、入札契約適正化法に基づき公共発注者に対して適正な請負代金・工期の設定を求めている。入札契約適正化法に基づく要請として、不動産・建設経済局長名の文書を3月31日付で国の機関・特殊法人に発出するとともに、総務省自治行政局長との連名で都道府県・政令市にも発出した。
要請は、国交省が建設業界に対して実施したヒアリングを踏まえたもの。業界団体からは、現時点で建設工事の施工に支障をきたすような事例は確認されなかったものの、今後、必要量の確保が困難になったり、価格が高騰する事態を懸念する声が聞かれたという。
要請文では、公共発注者に対して急激な物価変動を背景に予定価格が実勢と乖離(かいり)したり、契約後に想定外の資材高騰・納期遅延が生じる恐れがあるとし、対応を求めた。
具体的には、積算に用いる資材単価の設定に際し、最新の物価資料を用いることや、資材単価の調査頻度の見直し、見積もりの積極活用を求めた。資機材の納期を勘案した工期設定や、必要に応じた工期延長も必要だとした。
契約後の価格変動に対応するためスライド条項の適切な運用も求めた。改正入契法を踏まえ、スライド条項の運用基準の策定や、受注者からの協議の申し出への適正な対応も求めた。
金子恭之国交相は同日、「引き続き、建設工事に必要な石油製品の供給や価格動向を注視し、円滑な施工に支障が出ないよう適切に対応する」とのコメントを発表した。
提供:建通新聞社