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中央ニュース

2026/04/02

市町村の平準化事例集約 資材不足、豪雪対応にも効果

 国土交通省は、地方自治体による施工時期平準化に向けた取り組み事例をまとめた。都道府県や政令市といった人員・予算のある団体だけでなく、市区町村の事例も積極的に取り上げており、小規模自治体に参考にしてもらう。公共工事の繁閑差解消により、建設業の働き方改革につなげるだけでなく、降雪期や出水期の施工を回避したり、資材の納期遅延を防いだりするなど、多様な効果が期待できることも示した。
 公共工事は予算成立の時期などに応じ、年間で繁閑差が発生しやすい。工事の稼働を平準化することで、繁忙期の入札不調や建設業の長時間労働の抑制、閑散期の建設業者の経営安定化といった効果が期待できる。品確法は、発注者の責務に公共工事の施工時期の平準化を位置付けている。
 事例集の改定は約6年ぶり。全国の自治体に浸透させるため、秋田県や新潟県、大阪市といった大規模自治体の他、東京都江戸川区や愛知県豊田市など人口20万人程度の自治体、高知県仁淀川町や沖縄県宜野座村といった小規模自治体も取り上げた。
 事例集では、自治体ごとに、代表的な五つの取り組み▽債務負担行為の活用▽柔軟な工期の設定▽速やかな繰り越し手続き▽積算の前倒し▽早期執行のための目標設定―の実施内容や導入の経緯、効果などをまとめた。
 例えば、豪雪地帯の秋田県は、降雪期に向かない舗装や盛土といった工事に債務負担行為を活用し、前年度中に発注。融雪後、年度明けにかけて施工できるようにした。
 埼玉県和光市は、施工に必要な電気設備の調達に時間がかかることを受け、債務負担行為を設定して早期発注し、円滑な施工につなげた。
 豊田市は、全体工期の中で受注者が工事の開始時期・終了時期を柔軟に設定できる余裕期間制度を導入し、労働力や資機材の手配を円滑化した。
 江戸川区は、前年度の1〜3月に設計・積算を完了させ、4月上旬に単価を更新して速やかに発注する体制を整備した。例年、閑散期となっていた4〜6月の工事件数が増加し、入札の不調・不落対策にもなったという。
 大阪市のように、副市長が主導し、トップダウンで契約関係部局と建設系部局に債務負担行為や余裕期間制度を活用させた事例もあった。

提供:建通新聞社