国土交通省は、中東情勢の悪化による原材料費やエネルギーコストの上昇に備え、都道府県・政令市の入札契約担当者に単品スライド条項の適切な運用を求める事務連絡を行った。物価資料の単価ではなく、受注者が実際に購入時に支払った価格に合わせて請負代金額を変更するなど、適切な価格を設定するよう求めた。
都道府県に対しては、管内の市区町村にも事務連絡の周知を求めた。
国交省の直轄工事では、資機材価格などの高騰で単品スライドを適用する際、受注者が適当な金額の購入価格であることを証明する書類を提出した場合に「実際の購入価格」が「購入した月の物価資料の単価」より高くとも、「実際の購入価格」を用いて請負代金額を変更することを認めている。事務連絡では、こうした国交省の運用を参考に、自治体発注工事でも適切に単品スライド条項を運用する必要があるとした。
中東情勢を受け、建設分野では既にストレートアスファルトや塗料の希釈用シンナーなど、石油系化学製品や輸送・加工に石油を要する幅広い資機材の価格上昇が見込まれている。
国交省は3月に、急激な物価変動を背景として予定価格と実勢価格が乖離(かいり)する恐れがあるとし、地方自治体をはじめ公共発注者に対して適正な請負代金額の設定を促す通知を発出。最新の物価資料の参照や見積もり徴収の活用に加え、スライド条項の運用基準の整備や、受注者からの協議の申し出に対する誠実な対応を呼び掛けていた。物価資料よりも実勢の価格が高くなる事態も見越し、今回、改めて単品スライドの運用について通知した。
提供:建通新聞社