ゼネコンの労働組合でつくる日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、青山敏幸議長)がまとめたアンケート調査の結果によると、実際の残業時間と会社に報告した残業時間に乖離(かいり)があると回答した組合員は全体の12・2%となり、残業時間が長い組合員ほど、乖離する時間が長くなる傾向がある。適正申告を阻害する要因として、「三六協定時間を超えてしまうため、忖度(そんたく)・自粛」との回答が内勤・外勤ともに最も多くなっている=グラフ参照。
調査は2025年11月に行い、日建協の加盟組合員1万8134人(内勤8855人、外勤9279人)が回答。調査結果によると、所定外労働時間は29・2時間と前年度よりも2・3時間減少した。13年の調査と比べると33・9時間減と半減している。
実際の残業時間と会社に報告した残業時間に乖離があるとの回答は、内勤が7・3%、外勤が16・9%と、現場で働く外勤の方が高い傾向にある。実際の残業時間が長いほど乖離する残業時間も長くなり、乖離する時間が40時間以上あった回答者の割合は、残業時間が80〜100時間で23・7%、100時間以上で69・9%に上っている。
残業時間に乖離が生じた理由には「三六協定時間を超えてしまうので、忖度・自粛」が最多となり、外勤では51・4%に上った。職場の雰囲気や会社や上司の指示との回答も多くなっている。
残業の主な理由としては、外勤で「発注者向け書類等の業務が多い」「仕事の性格上・早出残業する必要がある」、内勤で「決算や竣工前など、時期により一時的に業務が増える」「社内向け書類作成等の業務が多い」といった回答が多かった。
一方、同じアンケートでは、労働時間の短縮や休日取得が人材の定着につながる結果も出ている。転職の意識に対する設問に対し、「今の会社で定年まで働くことを考えていない」と回答した組合員は全体の22・1%。転職を意識している組合員にその理由を聞いたところ、「労働時間・休日」と回答した外勤は69・8%に上った。労働時間の短縮や休日取得は、特に外勤の離職防止に効果がある結果が出ている。
提供:建通新聞社