内閣府は、PPP/PFIで公共施設を整備する際に、民間企業から事業に対する提案を受け付ける「民間提案制度」の活用促進に向けて、事例集をまとめた。「等々力緑地再編整備・運営等事業(川崎市)」など10事例を掲載するとともに、制度を活用する際のポイントを整理している。民間企業から提案を引き出すために、事業者選定時に提案者を加点評価するなど、インセンティブの付与を積極的に検討すべきとした。
民間提案制度では、PPP/PFIの導入可能性調査を実施する前に、民間企業から事業化に向けた提案を受け付ける。地方自治体は提案内容を審査し、実施方針の策定や事業化の見送りを判断する。現在は、自治体が制度を理解しておらず、活用事例が少ないという。
制度を活用すると、自治体にとっては、事業化を検討する際の負担軽減が見込まれる。民間企業にとっては、事業検討段階から自社の意向が反映されることで、収益性が拡大するメリットがある。
内閣府は、民間提案制度について、中小規模の自治体や、事業検討に当たって課題に直面した自治体による活用が効果的とした。低未利用地化している公有地の利活用に向け、民間企業が自発的に提案することも考えられるとした。
制度の活用促進に向けて、自治体には、民間企業が提案にかけるコストや労力を考慮し、提案者に積極的なインセンティブの付与を検討すべきとした。民間提案を募集する際には、可能な限り加点措置の有無を明示することも有効とした。
事例集にまとめたのは、▽苫小牧市民文化ホール整備運営(北海道苫小牧市)▽大館クリーンセンター基幹的設備改良工事・運営(秋田県大館市)▽むつざわスマートウェルネスタウン拠点形成(千葉県睦沢町)▽等々力緑地再編整備・運営(川崎市)▽美浜町地域づくり拠点化施設整備(福井県美浜町)▽鏡野町地域情報通信施設整備運営(岡山県鏡野町)▽須崎市公共下水道施設等運営(高知県須崎市)▽吉川小学校跡地の公共施設等運営(福岡県宮若市)▽大府駅東駐車場および自転車駐車場整備(愛知県大府市)▽荒尾市水道事業等包括委託(熊本県荒尾市)−の10事例。
提供:建通新聞社