国土交通省は、技術提案・交渉方式(ECI)の運用ガイドラインを改定する。想定外の土質条件といった施工段階の不確定要因の取り扱いについて、工事契約図書に受発注者の共通認識を反映するよう促す。リスク分担や施工条件、役割分担を巡る受発注者の行き違いを防ぐ。
ECI方式では、設計段階から建設業者が技術協力業務に参画し、詳細な設計条件・施工条件を価格とともに契約して施工者を決定する。工事契約段階では不確定な要因も多く、認識にずれがあると、契約変更を適用する条件などを巡って受発注者の対立が生じる恐れがあると建設業団体から指摘されていた。
そこで、ECI方式の運用指針を見直し、工事契約段階で受発注者間の共通認識を特記仕様書などの契約図書に反映するよう「推奨」する。従来、「反映できる」としていた記載から踏み込んだ表現とする。
合わせて、リスク分担の適正化に向けて、見積条件書の記載例を拡充し、不確定要素が実際に顕在化した場合の特記仕様書への記載例を追加する。例えば、地質・土質条件の場合、監督職員との協議を要する具体例として、地耐力不足や想定外の条件が明らかになった場合などを示す。
また、現場条件が複雑な場合に手続き期間が不足するとの声が業界団体から寄せられたことを受け、技術提案書の標準手続き期間を現行よりも長くする。WTO政府調達案件の場合、現行の「4週間〜2カ月間程度」を「1〜2・5カ月程度」とする。それ以外の案件は現行の「3〜4週間程度」を「1〜2カ月程度」に改める。
この他、業務実施段階の技術協力業務について、予備設計段階から実施する場合の期間例を示すこととする。ECI方式の「技術協力・施工タイプ」で技術協力業務の実施に関する提案とそれ以外の提案を求める際、評価基準の記載が重複しないよう留意することも運用指針に盛り込む。
提供:建通新聞社