金子恭之国土交通相は5月27日の参院決算委員会で、「公共事業を執行するための施工余力は問題ない」との認識を示した。その上で、2027年度当初予算の概算要求に向け、高市政権の掲げる「責任ある積極財政」を踏まえながら、資材価格や労務費の上昇を考慮した上で「必要・十分な公共事業予算が確保されるよう検討を進める」と強調した。見坂茂範議員の質問に答えた=写真。
決算委の質疑では、見坂議員が国交省の所管する公共事業の執行状況について質問した。これに対し、国交省は25年度の公共事業予算の契約率が、前年度からの繰り越しを含めて約87%(2月時点)となっていると答弁。公共事業予算の不用率についても24年度時点で0・7%と低水準になっており、適切に契約・執行できているとした。
一方、建設業界の人手不足の状況については、見坂議員が16年から約10年間にわたる技能者の過不足率の推移を示した。「おおむね3%以内に納まり、不足でも過剰でもない」とし、地域差はあるもののマクロ的には不足の状況にはないとした。大都市圏の再開発事業で生じている人手不足感については、国交省に注視するよう注文し、施工時期や人繰りの平準化などの対策を講じるよう求めた。
合わせて、国交省直轄工事の不調・不落の発生率も足元では3%台にとどまっていると説明。不調・不落が発生した場合も「何が原因か、よく地元の建設業者の話を聞いてほしい」と国交省に呼び掛けた。
その上で見坂議員は、第1次国土強靱化実施中期計画に基づく「20兆円強」の事業規模について、資材価格の高騰などを踏まえて「もっと大きくしないとこれからの現場は回らない」と発言。国土強靱化対策や成長投資の確保を求めた。
提供:建通新聞社