政府は、中東情勢の影響を受けたシンナー・塗料の流通を改善するため、原料をメーカー向けに最大で例年の1・8倍供給できるようにする。平時の需要を大幅に上回るシンナー・塗料の生産を可能にし、流通の「目詰まり」の解消を狙う。6月2日に開いた閣僚会議で高市早苗首相は、「地域のすみずみの工務店にも行き渡らせる」と述べた。
政府は、日本全体で見れば塗料やシンナーの必要量があるものの、供給の偏りや流通の混乱で必要とする事業者に届いていないとの見方だ。今回、石油化学メーカーや石油元売りからシンナー・塗料メーカーに対し、ニーズに応じて原料を直接供給できる体制を整備。最大で、例年の1・8倍の供給拡大を可能にしたとしている。
現場実態についての情報収集も強化している。国土交通省の地方整備局は5月末から、一人親方で構成する全国建設労働組合総連合の地方組織にヒアリングしており、ユニットバスが届きにくかったり、塩ビ管の納期が長いといった声が寄せられた。
会議では、主要な化学製品について業界団体へのヒアリングを基に供給の見通しを示した。塗料・シンナーは、5月以降も引き続き平年並み以上の供給を継続。塩ビ管・塩ビ継手や断熱材についても、平年並みの生産・供給が可能だとした。
高市首相は特に、塩ビ管や断熱材など国への相談が多い品目について、供給見通しを共有できていなかったり、実績以上の発注による目詰まりが生じているとし、解消に向けた対策を強化する考えを示した。
提供:建通新聞社