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2012/10/19

建設産業で働く魅力を描いた2作品を表彰 

 国土交通省と建設産業人材確保・育成推進協議会は18日、建設業従事者の作文コンクール「私たちの主張〜未来を創造する建設業〜」の表彰式を開いた。大臣賞を受賞した中野土建(長野県)の高橋陽子さんと早野組(山梨県)の柿島誠さんに橋本清仁大臣政務官が表彰状を手渡し、建設産業で働く魅力を描いた作品の受賞をともに祝った。
 この表彰は、建設業従事者から、建設産業がもたらす夢やあこがれ、建設業の仕事を選んだ動機など建設産業のイメージアップにつながるメッセージを幅広い世代から募り、優れた作品を選定するもの。今回は国交大臣賞2点、土地・建設産業局長賞3点などが選ばれた。
 大臣賞を受賞した高橋さんの作品名は『建築バカ』。施工図の作成を担当していた高橋さんは、建設の仕事を旅になぞらえながら、さまざまな旅の仲間(施工者)と協力して目的地にたどり着く達成感と喜びを表現。地図(施工図)の大切さを教えてくれた職長からの「バカだなー」という笑顔の一言で、「建築バカの仲間」として受け入れられたと感じ、建設業を目指す人々にも、「建築バカ」になってほしいと訴えている。
 「誇りを持てる仕事」をテーマにした柿島さんの作品は、建設業界から生命保険会社に転職し、ふたたび建設業の世界に戻ってきたことで得られた経験を描いた。建設業界への再起を決めたのは、「モノをつくり、カタチが残る仕事をしたい」という欲求が大きく込み上げてきたためで、今後は建設業を天職として、誇りを持ち建物を造り続ける決意を表明する内容となっている。
 表彰式後の取材に、高橋さんは受賞の喜びをにじませながら、「建設業界で働く女性はまだまだ少ない。結婚や出産の後に復帰できる社会を構築してほしい」と注文。柿島さんは「若手入職者が極端に減っており、その確保と育成は不可欠。少ない人材をどう育てるかが課題となる。建設の仕事は甘くないという事実を知ってもらうため、あえて厳しく指導することも必要」などと話した。

提供:建通新聞社