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2014/05/21

ベトナムから技能実習生受け入れ カントリーリスク回避 全鉄筋

 全国鉄筋工事業協会(全鉄筋、内山聖会長)は、ベトナムからの技能実習生受け入れを2014年度から開始する。第1回の受け入れは、全鉄筋会員団体加盟の5社が合計16人をベトナム側の派遣(送り出し)機関であるエスハイ社から受け入れる。これまで全鉄筋は、中国(浙江省建設投資集団有限公司と江蘇省建設集団有限公司)から技能実習生を受け入れてきたが、技能労働者不足の深刻化を踏まえ、中長期的にカントリーリスクを回避する必要があると判断した。
 全鉄筋は実習生を10月31日に入国させる予定でおり、6月1日に在留資格申請国際研修協力機構(JITCO)に提出する。入国した実習生は富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)で1カ月間にわたって鉄筋施工実習や玉掛け技能講習、クレーン特別教育教育訓練などを受け、それぞれの受け入れ企業には12月1日付けで入社する予定だ。
 内山会長は「中国からの受け入れも続けるが、労働賃金が高騰してきている上に、優秀な実習生の受け入れが難しくなっている。反日運動や伝染病などによって今後受け入れができない事態も予想され、代替の実習生受け入れ国を確保しておくことは非常に重要」と話している。
 技能実習制度の受け入れ方式には▽企業単独型▽団体監理型―の二つがある。このうち団体監理型は、入国した技能実習生が日本語教育、自分自身の法的保護に必要な講義などを受けた後に実習実施機関との雇用関係の下で、実践的な技能研修を受けることになっている。
 技能実習生は、技能実習1号終了時に移行対象職種・作業の技能検定基礎2級に合格し、在留資格変更許可を受けると技能実習2号へ移行することができ、技能実習を最長3年間受けられるようになる。
 技能実習2号移行対象職種は、職業能力開発促進法に基づく技能検定の職種・作業とJITCO認定による公的評価システムに基づく職種・作業を併せて合計で68職種126作業(14年4月1日現在)あり、建設関係は鉄筋施工など21職種31作業が対象となっている。

提供:建通新聞社