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2015/04/01

総務省、公立病院の再編、NW化促す

 総務省は31日、新たに策定した「公立病院改革ガイドライン」を踏まえた公立病院改革の推進を促す自治財政局長名の通知を、47都道府県知事や全国の政令市町などに宛てて発出した。地域に必要な医療提供体制を確保し、病院経営の持続可能性を高めるためにも地域医療構想の具体化と整合を取って、再編・ネットワーク化をはじめとした公立病院改革に取り組むよう促した。
 公立病院の新設・建て替えについては、建築単価の抑制を図るとともに、近年の建設費上昇の動向を踏まえて整備時期の検討、整備費の抑制に取り組むべきだとした。
 また、病院の施設や設備整備は維持管理費の抑制も重要と指摘。こうした観点から民間事業者を選定することができるとして、PFI方式の活用を勧めた。その一方で、契約期間が極めて長期に及ぶこの方式を採用するには、契約期間中のリスク管理の必要性があることも指摘。あらかじめ公共と民間で適切なリスク負担のルールを定めるなど、慎重な準備と調整を重ねるよう求めた。
 また、医療提供体制の確保を図るためには公立病院の再編・ネットワーク化を進めていく必要があるとして、特に▽施設の新設・建て替えなどを行う予定の公立病院▽病床利用率が特に低水準である公立病院(過去3年間連続して70%未満)▽地域医療構想などを踏まえ、医療機能の見直しを検討することが必要な公立病院―については、再編・ネットワーク化の必要性を十分検討するべきだとした。
 その上で、都道府県が地域の医療提供体制に大きな役割と責任を持っている、と強調。
 管内市町村の病院施設の新設や建て替えなどに当たっては、都道府県が医療計画(地域医療構想を含む)の達成をけん引し、病院経営に関する助言を行う立場でもあることから、▽公立病院の機能・役割分担▽統合・再編のあり方▽適切な規模▽医師の確保策▽収支見通し―などについて十分検討することを求めた。

提供:建通新聞社