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中央ニュース

2016/09/02

技術提案評価型S型 評価テーマの設定方法改善へ

 国土交通省は、直轄工事の総合評価方式の一つである「技術提案評価型S型」で、落札者と非落札者の技術評価点の差が縮小傾向にあることから、技術提案の評価テーマの設定方法を改善する。毎年度、得点状況の分布を分析し、各地方整備局などに新たな評価テーマ案を提案。得点差が生じやすい評価テーマを設けるサイクルを構築する。同じS型では、現場の生産性向上に関する評価テーマを設けることも検討する。
 技術提案評価型には、参加者に施工上の工夫などに関する技術提案を求める「S型」と、高度な施工技術の提案を求める「A型」がある。ただ、2015年度に技術提案評価型を採用した563件のうちS型は561件と、その大半を占めている。
 S型の技術評価点は、落札者と非落札者の間で09年度に平均8・2点の差があったが、15年度には4・3点まで縮小。中でもWTO工事では、技術評価点1位の参加者が複数出る「1位同点」の工事が、35・8%で発生している。
 国交省は、技術評価点に差がつきにくい原因の一つが技術提案の評価テーマにあるとみて、適用工事の評価テーマを年度単位で分析し、新たな評価テーマ案を提示するサイクルを構築する。具体的には、1年間の適用実績から得点の差がつきにくい評価テーマを抽出し、各参加者の提案内容を分析。ヒアリングも行った上で、本省で次年度の評価テーマ案を作成、地整に採用を求める。
 技術提案評価型S型についてはまた、i−Constructionを推進するため、現場の生産性向上を評価テーマとすることも検討する。受発注者へのヒアリングを行い、設定するテーマの内容、適用工事などを検討する。
提供/建通新聞社