トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2019/10/08

能力評価基準 3職種で初の大臣認定

 国土交通省は10月7日、建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録情報を活用した「建設技能者の能力評価制度」で、鉄筋・型枠・機械土工の専門工事業団体から能力評価基準の申請を初めて受け付けた。きょう8日に認定する。各専門工事業団体は、評価手数料などを定めた上で技能者からの評価申請を受け付け、11月以降に4段階の能力評価を開始する。同省では、10月中には基準を認定する職種を10職種程度まで増やし、就業履歴、保有資格による4段階評価を本格化させる方針だ。
 CCUSに登録した技能者は、保有資格と就業履歴に応じて4段階(レベル1〜4)で能力を評価し、そのレベルに応じた4色のカードが配布される。ただ、現在は、登録基幹技能者や建設マスターであれば就業日数を問わないレベル4を除き、CCUSに登録した技能者にはレベル1のホワイトカードが配布されている。
 技能者の能力を4段階で評価するためには、専門工事業団体が各レベルに求める資格と就業日数を定めた能力評価基準をまとめ、国土交通大臣の認定を受ける必要がある。
 同省が作成したガイドラインに従い、基準をまとめ、7日に国交省に認定を申請したのは▽鉄筋(全国鉄筋工事業協会)▽型枠(日本型枠工事業協会)▽機械土工(日本機械土工協会)―の3職種。
 認定後、各団体は、技能者の評価申請に必要な手数料や評価申請の受付開始日などを定めた実施規程を国交省に届け出る。その後、CCUSに登録した技能者から評価申請の受け付けを始める。24年3月までの経過措置として、CCUS登録前の就業日数も評価対象になるため、現在はホワイトカードを配布されている中堅技能者や職長らもブルー(レベル2)やシルバー(レベル3)のカードをすぐに受け取ることが可能だ。
 同省は、評価事務の一部を自動化する「レベル判定システム(仮称)」を2020年度に稼働させ、専門工事業団体の事務負担を軽減。また、11月以降に職長・班長クラスの技能者らをを対象に開催する特別講習を受講すると、講習の中で申請手続きをサポートし、さらに評価手数料も無料にする。
 国交省は、10月中に基準を認定する職種を10職種前後まで増やすなど、各団体による基準の整備を加速。能力評価の前提になる登録基幹技能者講習を実施する35職種の専門工事業団体に対しては、19年度中に能力評価基準の認定を申請するよう求めている。

提供:建通新聞社