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2020/03/06

全建がCCUSモデル工事29現場を選定

 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は3月5日、建設キャリアアップシステム(CCUS)の地域建設業への普及を推進するため、会員企業のモデル工事現場を通じ、CCUSに対する地域建設業の理解の形成と課題の把握に乗り出すことを明らかにした。都道府県建設業協会を通じてこれまでに29現場を選定。現場見学会などでシステムのメリットを伝える。さらに10月に全国で開く地域懇談会・ブロック会議に向けて課題や問題点を整理し、CCUSの普及に向けた提言を行う。
 CCUSのモデル工事現場については、国土交通省と日本建設業連合会(日建連)がこれまでに100を超える現場を選定し、PR活動などを展開している。一方、技能者の登録者数が当初の目標を大幅に下回るなど、技能者の処遇改善と建設業の担い手確保を目指すCCUSを有効に機能させていく上で、事業者・技能者登録の拡大が大きな課題として浮上している。
 全建では、モデル工事現場を通じて、地域建設業にとってのCCUSの課題や懸案事項、メリットなどを明らかにする。また。現場見学会などによって地域建設業のCCUSへの理解形成を促進する考えだ。
 これまでに選定したモデル現場は、1道2府14県にある24社の29現場。発注者は地方整備局が13現場、県が6現場、市が1現場、民間が1現場。8現場についてはまだ発注者と調整しており、発注者と工事名を明らかにしていないが、民間の現場も含まれているという。
 また、中筋組(島根県)が3現場、橋本店(宮城県)と矢作建設工業(愛知県)、井上組(徳島県)がそれぞれ2現場をモデルにし、取り組みに積極的に対応している。協会別では徳島県建設業協会が最も多い5現場をモデルにした。
 全建では、今後もモデル工事現場の拡大を会員に働き掛けていく考え。
 またCCUSの普及に向けた提言に向けて、モデル現場から8月末をめどに▽CCUSカードの活用状況▽業務の効率化などメリットと課題▽CCUS普及促進の有効策―などについて報告してもらう。

提供:建通新聞社