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赤羽一嘉国土交通相は、静岡県熱海市内で発生した土石流を受け、関係省庁と連携して全国の盛土の総点検を実施する意向を示した。土石流の起点にあった大規模盛土と土石流発生との因果関係については、「静岡県が調査を行っている」とし、県に調査をゆだねる考えを語った。
　国交省は、７月３日に発生した熱海市伊豆山地区の土石流災害を受け、６日までにＴＥＣ―ＦＯＲＣＥを40人に増強し、被災現場の監視体制を強化している。
　赤羽国交相は６日の閣議後会見で、盛土造成地の防災対策について「宅地造成等規制法に基づき、宅地造成工事の申請をしっかりと確認して許可を出している」と述べる一方、「山林における土砂の搬入など、それ以外のことは国交省の所管ではなかったというのが現実」と説明。
　その上で「農林水産省や環境省などの関係省庁と全国の盛土自体の総点検を行う方向で考えていかなければならない、という問題意識を持っている」と言及。宅地以外の盛土について「（今回の災害と）同様の箇所があるか、ないかも含め、対応しなければならない」と続けた。
　国交省のまとめによると、宅地用などとして利用されている大規模盛土造成地は今年３月末時点で９９９市町村・約５万カ所あるという。

提供：建通新聞社