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　厚生労働省は、長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が２０２２年度に行った監督指導の結果をまとめた。建設業では３２２８事業場を指導し、このうち81・６％に当たる２６３６事業場で労働基準関係の法令違反が見つかり、是正を勧告した。前年度と比べると、監督指導件数が増え、法令違反の割合も大きくなった。
　建設業の22年度の主な違反事例を見ると、三六協定なく時間外労働をさせるなど、労働時間に関係したものが１４５０件で最多。この他、衛生委員会を設置していなかったり、労働時間を把握していなかったりといった健康障害防止措置が８７４件。賃金不払い残業も３３７件あった。
　監督指導は、時間外労働や休日労働が１カ月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働により過労死などの労働災害補償保険の請求が行われた事業場を対象に実施した。
　全業種では、３万３２１８事業場で監督指導を実施し、このうち81・２％に当たる２万６９６８事業場で法令違反が見つかった。違反事項で最も多かったのは労働時間関係で１万４１４７件。以下、健康障害防止措置が８８５２件、賃金不払い残業が３００６件と続いた。

提供：建通新聞社