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2026/06/29

官公需の価格転嫁率が低下 価格交渉しても転嫁できず 中企庁

 中小企業庁が実施した価格交渉に関する調査結果によると、官公需における工事の価格転嫁率は、2025年9月の前回調査から4・2ポイント減の48・7%となった。価格交渉が行われた割合が初めて9割を超えた一方で、「全く転嫁できなかった」との回答した割合は2・5ポイント増の20・1%を占めた。中企庁には、予算制約を理由に価格転嫁を断られたとの声が寄せられているという。
 2025年10月〜26年3月末の期間の価格交渉・価格転嫁・支払い状況について、約7万社の企業に聞いた。
 官公需の価格交渉実施率は90・2%で0・7ポイント増となった。一方で、価格転嫁の状況を見ると、「一部でも価格転嫁できた」とする回答が79・4%と3・0ポイント減少。官公需の取引の約7割を占める工事の価格転嫁率の低下が、官公需全体の価格転嫁率を引き下げた。
 工事の価格転嫁率の下げ幅を組織別に見ると、独立行政法人等の10・7ポイント減が最も大きく、府省庁の7・3ポイント減が続いた。都道府県は3・2ポイント減、市区町村は4・4ポイント減だった。
 受注者からは、設計単価が固定され、実勢価格を反映できないとの声の他、スライド条項があっても工事費の1%は自己負担となり、手続きが煩雑で使いにくいといった声があった。
 民間工事を含めた建設業全体の価格転嫁率も低下している。受注者となる建設業への調査結果によると、コスト増に対する価格転嫁率は1・1ポイント減の52・3%。原材料費、エネルギー費、労務費全ての要素で価格転嫁率が下がっている。
 施主が請負金額を上げないため、価格を転嫁できないと発注者から回答され、結果として価格転嫁できなかったというケースや、施工中に発生した予定外の作業に対する費用に対する支払いを断られたケースがあったという。
 赤澤亮正経済産業大臣は、26日の閣議後会見で、率先して価格交渉転嫁に取り組むべき官公需の転嫁率が低下したことについて、「誠に遺憾だ。自治体の価格転嫁に対する認識と対応が極めて不十分なのではないか」と述べ、自治体に対応改善を促す方針を示した。

提供:建通新聞社