公共工事の受注企業が受審する経営事項審査の評価項目が、きょう7月1日以降の申請から改正される。「技能者を大切にする自主宣言制度」の宣言企業に対し、新たに加点措置を講じる。宣言企業は6月30日時点で4464社。第3次担い手3法の全面施行を受け、労務費の確保や建設キャリアアップシステム(CCUS)の積極活用により技能者の処遇改善に貢献する企業を評価する。
経審の「社会性等」(W点)の審査項目で5点を加点する。加点を受けるには、制度に基づく取り組みを示す宣言書とともに、取り組み内容の実施に関する誓約書を提出しなくてはならない。取り組みの開始日が経審の審査基準日より後であっても加点対象となる。
自主宣言制度は、適切な労務費や賃金の支払いに取り組む企業が競争で不利になることのないよう、建設工事のサプライチェーンの各段階で評価される環境を整備するもの。このため、元請けと下請け、発注者の立場のいずれかを選んで宣言する。経審で加点対象となるのは、このうち元請け・下請けの立場からの宣言企業。
2025年末に受け付けを開始して以降、6月30日までに元請け3213社、下請け1251社が宣言した。宣言企業は、制度のポータルサイトで検索・閲覧できる。
宣言企業となる手続きはポータルサイトで随時、受け付けている。要件として、他の宣言企業(発注者や元請け、下請け)と優先して取引することや、CCUSの就業履歴蓄積をはじめとした利用環境の整備が求められる。これに加え、元請けや一人親方の立場から宣言する場合は適切な工期・労務費での取り引きが、下請けとして宣言する場合は技能レベルに応じた手当てや賃金の支払い、月給制、週休2日制の導入といった取り組みが求められる。
経審の申請で必要になる宣言書は、宣言制度のポータルサイトからダウンロードできる。
一方、経審で宣言企業に加点措置を新設するのに合わせ、既存のCCUS活用に対する加点措置を縮小する。技能者の就業履歴を蓄積するのに必要な措置の実施状況に応じ、最大で15点を加点していたが、10点に見直す。
この他、建設機械の保有状況に対する加点対象についても7月1日付けで拡充し、アスファルトフィニッシャと不整地運搬車を追加する。能登半島地震の応急復旧工事での活用状況を踏まえて見直した。申請に際し、売買契約書かリース契約書の写しと、特定自主検査記録表、自動車検査証の写しの提出を求める。
提供:建通新聞社