7月9日に開かれた「持続的な成長産業としての建設業の在り方に関する検討会」は、より詳細な議論の場として2ワーキンググループ(WG)の設置を決めた。企業評価WGでは、処遇改善・生産性向上に取り組む企業が評価される環境整備に向け、経営事項審査など現行制度を検証する。入札発注WGは、円滑な災害復旧のための入札制度や、オープンブック・コストプラスフィー契約の活用を検討する。
企業評価WGは、処遇改善や生産性向上に前向きに取り組む企業が、建設市場で注文者や下請けから評価されたり、労働市場で求職者から評価されるようにするための仕組みを考える。
まず、建設業に関わる現行の評価制度を検証する。具体的には、公共工事を元請けで受注する建設業者を対象とした経営事項審査制度や、建設業を営む際に必要な建設業許可、建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した専門工事業の施工能力の「見える化評価制度」を対象とする。
その上で、新たな企業評価の視点について、評価結果を活用する側のニーズを調べる。25年度の建設業政策に関する勉強会は新たな評価として、企業の成長性や賃金水準、生産性向上の取り組み、技術者の能力・実績などの検討を求めていた。
WGでは、建設市場での評価について発注者、求人・採用時の評価について労働市場関係者や教育関係者らにヒアリングする。評価を受ける側である建設業界の関心も把握し、実効性ある企業評価制度を考える。
入札発注WGでは、小規模市町村の技術職員不足を受け、地方自治体の発注体制の補完・支援の在り方を検討する。能登半島地震の被災地をはじめ、災害復旧工事で不調・不落が多発していることを受け、災害時の円滑・迅速な施工を可能とする入札・契約制度への見直しも議論する。
東日本大震災からの復興事業で、施工者が発注者に全てのコストを開示するとともに、工事で要したコストを実費精算し、あらかじめ合意した報酬を上乗せして支払う「オープンブック・コストプラスフィー契約」が活用されたことを踏まえ、今後の大災害を見据えた活用の可能性を検証する。平時の民間工事での活用促進策も考える。
提供:建通新聞社