建設経済研究所と経済調査会は、2027年度の建設投資額を名目値ベースで前年度比3・7%増の86兆3500億円とする予測をまとめた。14年度以前は民間建築補修が考慮されていなかったとはいえ、投資額がピークだった1992年度の84・0兆円を上回る水準となった。一方、2015年度を基準とする実質値は1・1%増の61兆4566億円となっており、急激な物価上昇による名目値と実質値の乖離(かいり)が拡大している。
27年度の政府分野投資は、名目値ベースで2・6%増の25兆4400億円と予測した。第1次国土強靱化実施中期計画の2年目にあたり、事業規模は高水準を維持すると想定。実質値では前年度と同水準になるとした。
民間住宅分野については、改正建築物省エネ法の施行に伴う反動減からの回復が一巡すると想定。27年度の住宅着工戸数は0・5%減の75・6万戸になると予測した。民間住宅投資額は物価上昇の影響を受け、1・7%増の17兆4200億円になるとした。
店舗・工場建築、民間土木といった非住宅建設投資は、27年度に6・5%増の24兆1000億円になると見込んだ。企業の設備投資意欲の底堅さから、建築費高騰や中東情勢の影響があっても着工床面積は0・1%増の3186万平方bになると予測。民間土木の堅調さもあり、投資額は名目・実質ともに前年度比でプラスになると見ている。
27年度の建築補修投資は3・6%増の19兆3900億円と予測した。住宅で建て替えから大型リフォームへのシフトが進み、堅調な投資が期待されるとした。
26年度の建設投資は名目値で6・3%増の83兆2600億円、実質値で2・4%増の60兆8019億円と予測した。4月に発表した前回予測と比べると、政府建設投資が実質値で3506億円、民間住宅投資も2362億円下振れした。民間非住宅建設投資と民間建築補修投資の上振れにより、全体では前回予測からプラスとなった。
提供:建通新聞社