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2026/08/24

技術者制度見直し検討会 「見えない仕事」把握へ調査

 国土交通省が技術者制度の見直しを見据えて7月に開いた「適正な施工確保のための技術者制度検討会」では、建設業法で規定される職務に加え、技術者が実態として担っているものの、明確に規定されていない「見えない仕事」を把握するよう求める意見が複数出た。技術者がより技術的な知見を生かす業務に専念できるよう、制度の合理化に向けた議論に生かす。国交省は今後、全国土木施工管理技士会などの協力を得て実態調査を進める。
 検討会は、専任配置のさらなる合理化や工事経験の可視化、技術者の悪質な不正行為に対する罰則規定など中長期的な課題の議論を7月に開始した。議事の詳細は非公開となっている。26年度中にあと3回程度開催する。
 建設業法での技術者の職務は、施工計画の策定や工程管理、品質管理、技術的指導といった施工管理と規定される。一方で、実態的には環境・安全関係の法令への対応、公共工事の入札における技術提案、修正設計、関係機関協議、現場代理人など幅広い業務が存在し、施工管理と不可分として担う事例も多い。
 検討会では、特に技術者の責任感や経験に基づく主体的判断、発注者・下請けなどとの関係に基づく作業前段取りの確認や、資材の保管状況の巡視といった「見えない重要な仕事」もあると分析。有識者からは、技術者が実際に担っている職務を把握した上で、「法的な位置付けを整理することが望ましい」との意見も寄せられた。
 技術者個人の能力・責任に支えられる現行制度から、「チーム力」を生かした技術者制度も議論の焦点となった。仮に施工管理業務の分業化を検討する場合、技術者が現行制度の中で担っている役割を洗い出すことが不可欠となる。
 技術者の能力、実績を評価する仕組みづくりも検討課題となった。技術者が第三者から評価を受けることは、技術研さんや社会的地位の向上といった観点から有効だとの声が上がった。チーム制を導入した場合の技術力の評価方法の検討や、分野・工事特性ごとに細分化して技術力を評価する必要性も指摘された。
 人工知能(AI)の施工管理への活用や、現場作業へのロボットの導入、プレハブ化といった企業努力への技術者制度の対応もテーマとなった。「企業の生産性向上への開発意欲を後押しし、エンドユーザーの期待に応える」制度の必要性を指摘する声もあった。
 今後の議論の材料として、国交省が実施する技術者の実態調査については、発注側の意見を把握することが求められた。人材の流動化が進む地方の中小建設業、設備業界などをターゲットとした調査が必要との意見もあった。

提供:建通新聞社