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2026/09/09

民間発注者 コスト増で工事見送りも 「見積アップ」は一部のみ

 国土交通省が民間発注者を対象に発注を見送った工事の有無を調査したところ、「発注できなかった・見送った工事がある」との回答が29・1%あった。発注を見送った理由にはコスト増を挙げる回答が最も多く、一部の民間発注者が資機材価格の高騰や人件費の上昇に対応しきれていない可能性がある。対策として「早めに建設会社を抑える」ことを挙げる回答が最多で、「建設コストの見積もりを上げた」との回答は一部にとどまった。
 不動産デベロッパーやハウスメーカー、医療・福祉など幅広い業種を対象に、工事の発注状況を聞いた(複数回答)。発注できなかった工事について「そのような事例はなかった」と回答した発注者が56・4%と過半数を占めた反面、「発注できなかった・見送った工事がある」との回答が29・1%、「一部の工事で規模縮小・延期」が21・8%あった。
 発注見送りとなった工事は、建築工事が最も多く、次いで電気・設備工事、土木工事、維持修繕工事が続いた。発注を見送ったことがある回答者の54・5%は、直近1年間の状況について以前と比べて「発注できなかった建設工事が増えた」と回答した。
 工事を発注できなかった理由には、「人件費高騰や資材調達難によるコスト増を許容できなかった」ことを挙げる発注者が最も多く、68・2%となった。この他、「受注者側の技能者不足のため」(50・0%)、「希望する工期設定が困難だった」(22・7%)とする回答もあった。円滑な発注に際し、近年の資機材価格の高騰や人件費上昇を踏まえた見積もりや、適切な工期確保の必要性が改めて示された。
 発注見送りを防ぐ対応策についても聞いた。「早めに建設会社を抑える」との回答が52・7%と過半数を占めた。これまで契約実績のなかった企業に依頼し、「協力建設会社を増やした」との回答も38・2%あった。「建設コストの見積もりを上げた」は27・3%にとどまり、コストアップ分の価格転嫁に対応している民間発注者は一部のみにとどまった。
 工事の発注状況に関する民間発注者の状況調査は今回、初めて実施した。電気や鉄道、住宅など発注者の業界団体を通じて2〜3月に実施し、55社の回答を得た。今年1月1日時点の状況を聞いた。

提供:建通新聞社