全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の6月1日時点のアンケート調査によると、月当たりの平均残業時間が15時間以下だった会員企業の現場は68・2%だった。2020年の同じ調査と比べると、15・3ポイント上昇している。一方、時間外労働の上限規制が適用され、実際に残業時間が削減される中、「人手不足」や「工期の圧迫」を感じていると回答する会員企業が目立った。
今年6〜7月に都道府県建設業協会の会員企業に調査票を送り、3781社が回答した。
調査結果によると、月当たりの平均残業時間が15時間以下だった現場は68・2%となり、職種別では技術者は63・4%、技能者は81・2%だった。月当たりの平均残業時間が45時間を超えている現場は1・1%にとどまった。事務所の平均残業時間が15時間以下だった会員企業は91・0%に上っている。
残業時間削減の影響について聞くと、「人手不足」と回答した企業が45・8%と最も多く、「工期の圧迫」が23・2%で続いた(複数回答)。時間外労働の上限規制によって残業時間が減った影響で、現場全体の労働力が足りないと感じる会員企業が増えている。残業時間の減少により、「従業員の賃金・収入の減少」を挙げた企業も15・6%あった。
労働時間を短縮するための取り組みには、「週休2日モデル工事」を挙げる会員企業が52・7%と最も多かった。週休2日モデル工事を受注し、現場閉所を労働時間の減少につなげた企業が半数以上を占めた。労働時間の短縮に「週休2日モデル工事」に効果があったと回答した企業は64・8%に上った。
一方、時間外労働が長くなる理由としては、「作成する書類が多すぎる」との回答が58・9%で最も多い。「人員が不足している」が58・8%、「天候による作業制約のしわ寄せ(猛暑、積雪など)」の50・1%が続いた。
提供:建通新聞社