厚生労働省によると、2025年度に長時間労働の疑いで監督指導した建設業の事業場は、前年度比25・9%増の2421事業場だった。このうち、労働基準関係の法令に違反していた事業場は19・8%増の1878事業場となる。厚労省が指導の具体事例に挙げた電気設備工事業を営む事業場では、最長で月237時間の時間外・休日労働を認めた。
違反事項別に見ると、違法な時間外労働が865事業場と多かった。賃金の不払いは160事業場、健康障害防止措置違反は438事業場だった。
監督指導の具体事例に挙げられた電気設備工事業では、現場の労働者7人に対し、36協定と労働基準法で定めた上限時間を超える違法な時間外・休日労働を行わせた。時間外労働時間は最長で月237時間にも上った。休憩時間中に働いた労働時間も適正に把握されていなかった。
この事業場では、現場労働者の人員確保のために計14人を増員。始業・終業時刻を電子機器で入力できるシステムを導入するとともに、常駐の労務管理責任者に労働者の労働時間を管理させた。
また、厚労省は長時間労働削減のために企業が自主的に取り組む事例も紹介した。土木工事業を営む建設会社では、建設ディレクター制度を導入。22年に月平均14時間、年456時間だった残業時間が、24年には月平均12時間年200時間に削減されたという。
提供:建通新聞社