公正取引委員会は、マンション大規模修繕工事の受発注において、手数料の取り決めや情報の提供などが施工業者間の自由な競争をゆがめる恐れがあるとして、注意を呼び掛けた。大規模修繕工事の関係団体となる、全国マンション改修設計コンサルタント協会、マンション計画修繕施工協会、日本塗装工業会の3団体に通知した。
公取委は、関東地区のマンション大規模修繕工事を巡る独禁法違反事件で、設計コンサルタント業者が発注情報を施工業者に提供し、受注した施工業者から工事請負契約額の一部を「手数料等」として受け取っていた事実を確認。受注協力に対する報酬として機能する可能性があると指摘した。
同事件を受け、特定の工事の発注前に、受注した場合の手数料を取り決める行為が施工業者の自由な競争をゆがめる恐れがあると示し、手数料の支払いを通じて施工業者間の競争を損なわないよう留意するよう求めた。
工事を特定していなくても、手数料の支払いを取り決めている場合は、設計コンサルタント業者が受注に有利な情報を施工業者に提供する行為や、施工業者に有利になるようにマンション管理組合に働き掛ける行為が、競争をゆがめるおそれがあるとした。
受注に有利な情報の具体例には、管理組合が設定した発注予定金額、発注先の選定基準、見積もり合わせへの参加業者名、他社の見積価格を挙げている。
提供:建通新聞社