トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2009/05/13

【国土交通省調べ】08年度末の建設業許可業者数は50万9174社 前年度比微増も実質的な許可業者数は減少か

 2008年度末の建設業許可業者数は50万9174社で、前年度に比べ0・3%増加したことが国土交通省の調べで分かった。ただし、今回の増加の要因は08年度に更新期を迎えた業者が少なく、結果として建設業許可の失効件数が大幅に減少したことによるもの。国交省総合政策局建設業課では「廃業したにもかかわらず廃業届を出していない業者が数多く含まれていると考えられる。実質的な許可業者数はもっと少ないのでは」とみている。
 建設業許可業者の総数は1999年度末のピーク時(60万0980社)と比べると15・3%減少したことになる。08年度中に新たに建設業許可を取得した事業者の数は、前年度と比べ7・5%減の1万8902社。一方、08年度中に建設業許可が失効した事業者の数は53・6%減の1万7256社で、内訳は廃業届を出した事業者が18・2%減の1万0258社、許可更新手続きを行わなかった事業者が71・6%減の6998社だった。
 地域別では、千葉県(1・8%増)、神奈川県(1・8%増)、埼玉県(1・7%増)、東京都(1・3%増)などの首都圏や、静岡県(1・5%増)、愛知県(1・2%増)など中部圏での増加が目立った。一方、奈良県(2・5%減)、和歌山県(1・5%減)、鳥取県(2・3%減)、島根県(1・5%減)などでは減少幅が大きかった。
 許可区分別では、大臣許可が1・8%減の9896社、知事許可が0・4%増の49万9278社。特定建設業許可が1・5%減の4万7434社、一般建設業許可が0・4%増の48万6466社だった(1社が特定と一般の両方を取得している場合があるため、許可業者総数とは一致しない)。
 業種別許可(28業種)の延べ事業者数は前年度比0・5%増の142万8516社。前年同月と比べ取得事業者数が増加した業種は、熱絶縁工事業(4・1%増)、ガラス工事業(3・6%増)、防水工事業(3・2%増)などの20業種。一方、取得事業者が減少した許可業種は、清掃施設工事業(4・1%減)、造園業(2・9%減)、土木工事業(1・5%減)など8業種だった。
 建設業以外の営業も行っている、いわゆる兼業業者の数は0・6%増の12万5827社となった。
 建設工事の適切な施工の確保や発注者の保護を目的とする建設業許可制度では、2004年12月を境に更新期間を3年から5年に変更した。その結果、年度によって更新業者数に大きな差が生じており、許可の失効件数などに影響している。
提供:建通新聞社